排卵と生理の仕組みを正しく知ろう
妊娠したいのであれば、妊娠の基礎知識として排卵と生理の仕組みについて理解しておきましょう。排卵と生理の仕組みができていないと、妊活を行い狙って妊娠することは難しいといえます。ここでは排卵と生理の仕組みについて詳しく説明します。
目次
そもそも生理はなぜ起こる?生理の必要性
はっきり言ってしまえば、生理は不要となった子宮内膜の排出を行っているのです。女性の体は約1ヶ月に1回、卵巣から卵子を排出すると同時に子宮内膜を厚くし、妊娠に備えています。
しかし卵子が受精することなく妊娠しなかった場合は、準備しておいた子宮内膜が必要なくなり、剥がれて体外に排出されるのです。生理は「妊娠できなかった」という証拠でもありますが、「体がきちんと妊娠に備えられていた」という証拠でもあります。
卵巣の中はどうなってるの?原始卵胞と卵胞について
女性の体には卵巣という器官が、左右に1つずつあります。卵巣の中には卵子の元となる原始卵胞が蓄えられており、生まれた時から200万個ほど蓄えられています。しかし200万個ほどの原始卵胞はどんどん減っていき、初潮を迎えるころには40万個ほどまで減ってしまいます。初潮が始まると、それまでずっと未成熟だった原始卵胞は妊娠の準備に入り、1日に約30個、1ヶ月に約1,000個が成熟した卵胞になるために、細胞分裂を繰り返していきます。そしてその中でも、最も大きく成長した1個だけが排卵され、排卵しなかった卵胞は自然と消滅していきます。
排卵から生理が起こるまでの体の仕組み。2ステップ
1.排卵までの仕組み
脳の視床下部というところから脳下垂体というところに向かって、性腺刺激ホルモン放出ホルモンが分泌されることで脳下垂体は卵巣刺激ホルモンを分泌します。卵巣刺激ホルモンは卵巣に対し、卵胞を育てるよう指示するホルモンで、卵巣は卵胞を育て始めます。卵胞が育ってくると卵巣は卵胞ホルモンを分泌し始め、それと同時に子宮内膜を厚くし始めます。
そして卵胞ホルモンの分泌量は卵胞が育つとともに、どんどん増えていき、それによって視床下部は卵胞が育ってきたという判断をします。そして脳の視床下部から脳下垂体へ、再び性腺刺激ホルモン放出ホルモンが分泌され、脳下垂体から黄体化ホルモンが分泌されるようになります。
この黄体化ホルモンは卵巣に対して排卵を促すホルモンであり、黄体化ホルモンが分泌されることで排卵が行われます。
2.生理が起こるまで
排卵した卵胞はその後、黄体と呼ばれるものに変化します。そしてこの黄体から黄体ホルモンが分泌され、このホルモンによって子宮内膜がどんどん厚くなり、受精卵がいつ着床してもいいように備えます。運良く受精できた受精卵は、卵管を通り子宮に到達し子宮内膜の中に潜り込み着床をすることで「妊娠」が成立します。しかし受精できなかった場合は、子宮内膜が不要となるため剥がれ落ち、生理が始まるのです。
生理になると卵胞ホルモンの分泌量が急激に減少し、脳の視床下部は「妊娠しなかった」という情報を得て、最初の段階に戻り、視床下部から性腺刺激ホルモン放出ホルモンを分泌し始め、脳下垂体が卵巣刺激ホルモンを分泌、卵巣は卵胞を育て始めるということが繰り返し行われます。
おわりに
卵巣から卵子を排出することを排卵といい、排卵が行われると同時に子宮内膜を厚くし、妊娠に備えています。しかし卵子が受精することなく妊娠しなかった場合は、準備しておいた子宮内膜が必要なくなり、剥がれて体外に排出されるのです。子宮内膜が剥がれ、体外に排出されることを生理といいます。排卵も生理も、さまざまなホルモンによって引き起こされています。妊活をしている女性にとって生理が起こることは、妊娠できなかったという悲しいことでもありますが、「繁殖機能が正常に行われている証拠」とプラスに考えるようにしましょう。
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